
我々日本人は古より花を愛し、花にまつわる多くの言葉を残してきた。
そこで、思い付く儘、気が付く儘、それらを整理分類してみようと思う。
皆様からも、是非、ご存知の多くの花の言葉を教えて戴くと有難い。
| 熟語・合成語 | ||
| 【花妻】 | はなつま | 新婚の妻 |
| 【花電車】 | はなでんしゃ | 記念行事などで花で飾り立てた電車 |
| 【花香】 | はなが | 匂い、色、又、お茶の香気 |
| 【花塗】 | はなぬり | 上塗漆を塗り放したもの |
| 【花時計】 | はなとけい | 花を植え込んで、大きな時計に見込んだもの。 |
| 【花盗人】 | はなぬすびと | 花泥棒 |
| 【末摘花】 | すえつむはな | 紅を作る「ベニバナ」の別称、又、源氏物語の巻名 |
| 【花筏】 | はないかだ | 水面に散って流れる花を筏に見立てた言葉 |
| 【花独活】 | はなうど | ウドに似るがセリ科の多年草。若葉は食用風邪薬となる。 |
| 【懸花】 | かけはな | 花鳥を組み合わせ薬球に似せて作った座敷の飾り。 |
| 【花相撲】 | はなずもう | 本場所以外の地方興行の相撲のこと |
| 【花代】 | はなだい | 芸者さんなどに渡す揚げ代やチップ |
| 【花机】 | はなずくえ | 経文、仏具などを載せて仏前に供える机 |
| 【六花】 | りっか | 六角に結晶することから雪の別称 |
| 【宿花】 | よみはな | 二度咲きした花 |
| 【花漆】 | はなうるし | 油分を含んだ上塗りの漆 |
| 【花形株】 | はながたかぶ | 取引が活発な人気の株式 |
| 【花札】 | はなふだ | 花ガルタ |
| 【花金】 | はなきん | サラリーマンにとっては一番楽しい花の金曜日 |
| 【花留】 | はなとめ | 活花で花の根元を安定さすための留め木 |
| 【花鰹】 | はなかつお | 鰹節をこまかく薄く削ったもの |
| 【花咲蟹】 | はなさきがに | タラバガニに似ているがタラバガニ科のヤドカリ |
| 【花一匁】 | はないちもんめ | 子供の遊びのひとつだが最近は見かけない |
| 【花祭り】 | はなまつり | 4月8日の釈尊降誕を祝う法会【潅仏会】 |
| 【風媒花】 | ふうばいか | 杉や松、稲のように風によって受粉する花の総称 |
| 【雄花】 | おばな | 雄しべだけがあって、雌しべのない花(ゆうか) |
| 【尾花粥】 | おばながゆ | 宮中で8月朔日に疫病を除くとして用いた粥を云う |
| 【花咲爺】 | はなさかじじい | 欲深い老人の失敗談を教訓とした昔話の一つ |
| 【虫媒花】 | ちゅうばいか | サクラ・ユリのように昆虫により受粉する花 【水媒花】 |
| 【花錦】 | はなにしき | 花の美しさを錦に譬えて云う言葉 |
| 【花冷え】 | はなびえ | サクラが咲く頃に寒さがぶり返し冷えること |
| 【花つ月】 | はなつずき | 陰暦3月の別の呼び名 |
| 【花押】 | かおう | 中世以降身分ある者が自身の署名の下に押した判。 |
| 【天花粉】 | てんかふん | 木烏瓜から採った白色の粉、幼児のアセモにつけた。 |
| 【弥初花】 | いやはつはな | 最も早く咲く花 |
| 【常花】 | とこはな | 永久に咲いている花 |
| 【波の花】 | なみのはな | 食塩の別称。女房詞 |
| 【花篝】 | はなかがり | 夜桜を見るための篝火 |
| 【忘れ花】 | わすればな | 時季を過ぎてから咲く花 |
| 【花便り】 | はなだより | 開花した様子を伝える便り【花信】(かしん)とも言う |
| 【湯の花】 | ゆのはな | 温泉花とも言い、硫黄のような鉱物の沈殿物を指す |
| 【天道花】 | てんとうばな | 4月8日の節日に竹竿の先につける花(高花とも云う) |
| 【御法の花】 | みのりのはな | 天台宗では法華経のことをこう呼ぶ |
| 【増花】 | ますはな | よりすぐれた花、転じて前の女より良い女のこと |
| 【匂いの花】 | においのはな | 俳諧で名残の折に詠み込む花。【名残の花】とも |
| 【秋しくの花】 | あきしくのはな | 「あきしべ」の誤りで、菊の異称 |
| 【萩の花摺】 | はぎのはなずり | 萩の花を布帛に摺り込んで染める事、又染まった衣。 |
| 【一花】 | いっか | しばらく、かりそめ、「一過」から転じたとの説がある |
| 【花籠】 | けこ | 仏具の一つで竹で編んだ花籠、最近は金属製。 |
| 【花言葉】 | はなことば | 【花詞】とも、種々な花に象徴的な意味を含ませた言葉 |
| 【花明かり】 | はなあかり | 満開の桜で闇の中でも辺りがほの明るい事 |
| 【上がり花】 | あがりばな | 煎じたばかりのお茶。寿司屋の「あがり」の語源 |
| 【花道】 | はなみち | 歌舞伎の客席を縦断し役者が登場する通り舞台 |
| 【花嫁花婿】 | はなよめはなむこ | 説明不要、人生の華。 |
| 【花簪】 | はなかんざし | 花枝または造花を簪にしたもの。祗園の舞妓が使う。 |
| 【風姿花伝】 | ふうしかでん | 世阿弥の最初の能楽の書名 |
| 【容花】 | かおばな | 美しい花の意。万葉集に「ひるがお」をこう詠んでいる。 |
| 【催花雨】 | さいかう | 花木の開花を促す春雨 |
| 【盆花】 | ぼんばな | 盂蘭盆の時、精霊棚に飾る花。 |
| 【黄金花咲く】 | おうごんはなさく | 黄金の産出を花が咲くのに喩えて言う。 |
| 【闇の花】 | やみのはな | 闇に咲く花、売春婦をさす。 |
| 四字熟語 | ||
| 【百花繚乱】 | ひゃっかりょうらん | 秀でた人や業績が一時に多く現れること。 |
| 【柳巷花街】 | りゅうこうかがい | 飲食店、芸者屋などが軒を並べる色里 |
| 【落花狼藉】 | らっかろうぜき | 女性に乱暴するたとえ。 |
| 【花鳥風月】 | かちょうふうげつ | ありのままの美しい自然の風物 |
| 【百花斉放】 | ひゃっかせいほう | 1956年中国共産党のスローガンの一つ |
| 【百花争鳴】 | ひゃっかそうめい | 同上 |
| 【落花流水】 | らっかりゅうすい | 男女が互いに思いあうことになる喩え |
| 【羞月閉花】 | しゅうげつへいか | 月も羞じらい花も閉じるほどの美人の譬え |
| 【飛花落葉】 | ひからくよう | 花も葉もいつかは散ることから世の無常の譬え |
| 成句 | |
| 【錦上花を添える】 | 【高嶺の花】 |
| 【話に花が咲く】 | 【闇に咲く花】 |
| 【蝶よ花よ】 | 【花をもたす】 |
| 【花より団子】 | 【花も恥らう】 |
| 【一花咲かす】 | 【死に花が咲く】 |
| 【両手に花】 | 【石に花】 |
| 【花は桜木、人は武士】 | 【卯の花】 |
| 【枯れ木に花】 | 【花と散る】 |
| 【花を折る】 | 【月に叢雲、花に風】 |
| 【花鳥の使い】 | 【・・、歩く姿は百合の花】 |
| 【見ぬが花】 | 【薪に花】 |
| 【他人は時の花】 | 【器量は当座の花】 |
| 【死んで花実が咲くものか】 | 【解語の花】 |
| 【隣の花は赤い】 | 【煎り豆に花】 |
| 【会に会わぬ花】 | 【時分の花】 |
| 【十返りの花】 | 【待つうちが花】 |
| 【言わぬが花】 | 【夢中の花】 |
| 【火事と喧嘩は江戸の花】 | 【霞を隔てて花を見る】 |
| 和歌・俳句・川柳 | |
| 人はいさ 心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香に匂いける | 紀 貫之(古今和歌集) |
| こえぬ間は 吉野の山のさくら花 人ずてにのみ ききわたるかな | 紀 貫之 |
| みよしのの山辺に咲けるさくら花 雪かとのぞみあやまたれける | 紀 友則 |
| 色見えでうつろうものは世の中の人の心の花ぞありける | 古今和歌集 |
| 願はくは 花の下にて春死なん その如月の望月のころ | 西行 |
| 吉野山 こずえの花を見し日より 心は身にもそはずなりにき | 西行 |
| 吉野山 雲と見えつる花なれば 散るも雪にはまがふなりけり | 西行 |
| 浮世には 留め置おかじと春風の 散らすは花を惜しむなりけり | 西行 |
| 仏には 桜の花をたてまつれ わが後の世を人とぶらはば | 西行 |
| 吉野山 梢の花の色々に おどろかれぬる 雪のあけぼの | 太閤秀吉 |
| 咲く花を ちらさじと思うみ吉野は 心あるべき春の山嵐 | 徳川家康 |
| 花咲くと 心にかけず 吉野山 またこむ春を 思いやるにも | 前田利家 |
| 花にねて よしのや吉野の吉水の 枕の下に石走る音 | 後醍醐天皇 |
| 吉野山 陵ちかくなりぬらん ちりゆく花も うちしめりたる | 昭憲皇太后 |
| まだ咲かぬ 花のあかりや 蔵王堂 | 芭蕉 |
| 古寺に 誰が植え捨てし 花一本 | 芭蕉 |
| 花ざかり 山は日比の 朝ぼらけ | 芭蕉 |
| 日に花に 暮れて淋しや 明日檜 | 芭蕉 |
| 夕風や 白薔薇の花 みな動く | 子規 |
| 妹が垣根 三味線草の 花咲きぬ | 蕪村 |
| 花いばら 故郷の路に 似たるかな | 蕪村 |
| そのくせに 花はくれない 人は武士 | 古川柳 |
| 孤独地蔵 花ちりぬるを 手に受けず | 川上三太郎 |
| よき友は 心の花の 添え木かな | 不知詠み人 |
| 江碧鳥逾白 山青花欲然 今春看又過 何日是帰年 | 絶句 (杜甫) |
| 難波津に 咲くやこの花冬ごもり 今は春べと咲くやこの花 | 古今集 |
| こち吹かば 想いおこせよ梅の花 主なしとて春なわすれそ | 菅原道真 |
| 高円の 野辺の容花おもかげに 見えつつ妹は忘れかねつも | 大伴家持 |
| 夏の日は なつかしきかなこころよく 梔子の花汗もちてちる | 北原白秋 |
| 人の行く 裏に道あり 花の山 | 株式投資格言 |