
「大陸地図」ここで取り上げるのは、ユーラシア大陸・北米大陸・南米大陸・アフリカ大陸・オーストラリアの五大陸とし、南極大陸は別途、北極地域も含めて「極地地図」の項目で扱うこととする。
この宇宙の片隅に地球なる惑星が生成されたのが約40億年前。その後悠久の時の流れの中で、約3億年前にパンゲア(Pangaea)と呼ばれる一つの超大大陸がプレート・テクニクスの作用で現在の6大陸に分裂し、分離したのだと云う学説をドイツの地球物理学者、ウエゲナーが1912年に発表した。私などに理論的詳細は語れないが、成程と頷けるものがある。
処で、私はごく最近になって知った事だが、あの手塚治虫氏の「ジャングル大帝」と云う作品は、氏が若かりし頃、このウエゲナーの大陸移動説を読んで大変な興味を抱き、永年温めていた構想をベースに書き上げたものだと云う。
矢張り、何事にも興味を抱き、ロマンを感じ、その夢を表現し得る特別な才能を持っておられる方は、我々凡人とは感じ方、捉え方が全く異なるものなのだなと感心した次第である。
論語に“学ンデ思ワザレバ則チ罔(くら)ク、思ウテ学バザルハ、則チ殆(あや)フシ”と云う一節を思い出したが、こう云うことを云うのであろうか。
私は商社で鉄鋼原料の輸入に40年ばかり携わってきたので、鉄鉱石の輸入開発で世界の主たる産地を訪ね歩いた。少なくとも、そこで体験したことは、ブラジルのカラジャス鉄鉱石と西アフリカ、ギニアのニンバ鉄鉱石(未開発の侭眠ってはいるが)の性状が全く一致している事を体験している。このことは、鉄鉱石の開発輸入に携わった者には常識的事実である。
アフリカ大陸とブラジル大陸を地図の上でつなげて見れば、アマゾン河の河口辺りの出っ張り部分と、アフリカの西海岸の凹みが、ぴったりとパズルゲームのように嵌まり込むことにお気付きと思う。
ここにある前記2つの鉄鉱石はその鉄分含有量だけでなく、燐分・砒素といった微量化学成分迄も全く一致する。どう考えても地続きだったものが分れた結果としか云えない。驚くべき“事実”である。
この鉄鉱石に纏わる話しを書き出すとキリがないのでこの辺にするとして、この大陸移動説を唱えたウエグナー生誕100周年を記念してドイツから1980年に発行された大陸移動説を表わす「地図切手」を載せさせて頂くことにする。
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それではユーラシア大陸から始めましょう。
その前に“ユーラシア”なる呼称の意味ですが、紀元前、地中海地域の交易に活躍したフェニキヤ人はエーゲ海の西の地域を「エレブ」(EREB)東側を「アス」(ASSU)と呼んでいたそうです。
その後「アス」にラテン語の地名接尾辞「イア」(-IA)(注1)がついて「アジア」となり「エレブ」が「エウロペ」(EUROPE)となり今のヨーロッパとなった。
この雄大な大陸の東から西と云う意味で二つの語を結びつけてEURO-ASIA, 即ち、ユーラシアと呼ばれているのである。
(※注1.ロシア・ポリネシア等の例に見る通り。)
この広大な陸地には多数の国家・民族が存在している所為で、一つの国が自国の切手に大陸全体の地図を掲げる事を遠慮して、ユーラシア大陸だけの切手と云うのは数多くありません。その幾つかを紹介しますと;
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1996年 |
1994年 |
1977年 |
(左)はタイがアジア・欧州経済会議開催を記念してユーラシア大陸の中のタイを表わす切手を発行。
(中)1996年モルドバがNATO加入を記念して発行。NATO徽章を極地に置いた正距円錐図法による大陸地図
(右)は1977年イランが発行した第9回アジア・エレクトロニクス会議開催に際しユーラシア大陸の東半球を強調した大陸地図
それでは次ぎは「アメリカ大陸」です。